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アメリカデザイン留学記

秋学期の授業と出会い

ボストンは、もうすっかり冬支度モード。
そして、先週で秋学期の授業が全て終了してしまいました。
 
今、友達のお誘いで(完全におんぶにだっこで)カリブ海の島に旅行に来ています。持つべきものは友達ですね、ほんと。
 
反省すべき点は多々ありますが、学びと出会いに恵まれた秋学期でした。
MIT IDMでは、コアのデザインの授業の他に、ビジネスとエンジニアリングの授業を均等に受講することが求められます。ただ、受講する授業には、ほとんど制限はなく、各自が自分の興味や将来のキャリアに沿った授業を選択することができます。(一応、卒業単位として認められるか事前の確認が必要でした。)
 
受講登録で面白いなぁと思ったのは、ウィンドウショッピング的なプロセスで登録を進めることです。ちょっと多めに希望する授業を登録しておいて、授業が開始してから2週間くらいは、いろいろな授業をハシゴして味見することができます。そのあと、希望にあったクラス以外をDropするという流れです。もちろん、公式的に推奨されているわけではないですが、ほとんどの生徒がこの流れで自分にあった授業を見つけて受講します。
 
「起業」「バイオ」「センサー」といった自分の興味キーワードで授業を探し始めたのですが、紆余曲折を経て以下の2つの授業を選択しました。
 
ビジネス選択授業:New Enterprises
Sloan School of Managementの提供する授業で、2-4人チームで起業プロセスを学びます。名物講師であるBill Auletが自身の著書「Disciplined Entrepreneurship」をベースに授業を展開していきます。
 

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MITのOnlineコースとしても公開されていて、ビデオで授業内容をチラ見できます。
 
この本、超おすすめです。(日本語版もあります。)
 
プロジェクトの中でビジネスモデルを具体化していくことで、起業に近い体験ができました。実際、この授業から起業したビジネスも沢山ありますし、ここから起業した卒業生が授業の内容に沿って自分たちの経験を語ってくれる機会も多々有りました。受講生の半数くらいは本気で起業準備として(そしてCo-Founder探しの場として)受講している活気のある授業です。英語に苦しむ中で、チームにどうやって貢献するかをひたすら考え続ける3ヶ月でした(泣)
 
この授業の中で、MBAプログラムに所属する情熱系インド人(インド系アメリカ人?)のAnujと出会い、一緒にカスタマーサービスイノベーションに関するビジネスプロジェクトに取り組みました。この人がカリスマ的な人で、目的は何でもいいから一緒に何かしてみたいと感じさせる魅力を持っています。授業は12月で終わりましたが、1月からスタートするStart MITという起業支援プログラムに参加できることになったので、一緒にビジネスモデルを継続検討する予定です。
 
Start MIT
 
彼とは長い付き合いになりそうです。
 
 
エンジニアリング選択授業: Engineering Health
Media LabのCamera Culture Groupというところが母体になっている授業で、医療機器に使われる先端技術を学びつつ、実際に医療機器を作るプロジェクトをチームに分かれて行います。
 

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僕は、次世代歯ブラシプロジェクトに関わりつつ、子供用喘息検査器具プロジェクトのお手伝いを少しだけさせてもらいました。いろんなセンサーを実際に試す機会もあり、電子工作とかの知識も学ぶことができます。エンジニアとの協業の中で、自分の基礎知識の無さを痛感したり、専門用語が全然分からずに翻弄される3ヶ月でした(泣)
 
そんな中で、Media Labで医療機器(特に途上国向けのソリューション)の研究している人たちと出会い、様々な研究に触れることができました。ありがたいことに、このグループの方に「来年、プロジェクト手伝わない?」と声をかけてもらえたので、今後も何らかの形で関わることになりそうです。
 
 
それぞれの授業でどのようにモガイていたかは、また詳細をご紹介したいと思います。
 
振り返ると、コアのデザインの授業も含め、プロジェクトベースの授業のみを選択しました。若干、知識よりも経験に偏った学期になってしまいましたが、自分に足りないものを自覚(体感?)しつつ、次の学期に繋がる縁に恵まれるナイスチョイスだったかな?と今は思っています。
 
 
素敵な出会いに感謝感謝です。